平成22年度以降の計画



☆衛星画像データ解析システムの開発


    •システム資源利用の効率化を目指す仮想化技術の研究
    •衛星画像データのコンポジット化技術の研究
    •衛星画像データ高速検索技術の研究

☆衛星画像データ及び解析結果の可視化技術


    •衛星写真の3次元描画技術の研究
    •種々の指標(NDVIや経済指標)の可視化技術の研究
    •ホームページでの一般向けの情報提供方法の開発

☆災害影響検出の研究


    •異常気象(寒波、熱波)による地表面への影響評価
    •林野火災などによる被害と復元に関する研究
    •黄砂の発生と移動の自働検出
    •地震による被災地自働検出システム構築(高解像度衛星)
    ☆植生データ(NDVI)の解析と予測
    •2006年までのNOAHのデータを用いた植生データの周期性の分析

☆知能情報処理を用いた衛星画像データ解析手法の研究


    •衛星画像コンポジット手法における知能アルゴリズム適応の提案、および提案コンポジット手法によるノイズ除去精度の向上
    •ニューラルネットを用いた衛星画像からの水田抽出
       - 国土数値情報とMODISデータの自動マッチングシステム
       - 1ピクセル内の水田領域面積予測の検討

☆植生指数を用いた多変数非線形モデルの検討


    •NDVIの2000年度以降のデータ解析し,提案したモデルのNDVIへの適用性の検証
    •単年度モデルを複数年度に適用した場合のモデルの当てはまりぐあいの検討
    •非線形カーブフィッテングの当てはまりぐあいの尺度の検討


平成21年度までの実績



①衛星画像データ解析システムの開発

   ・衛星データ解析システムの構築
   ・衛星データのコンポジット化の研究
   ・計算ノード(PC Cluster)の仮想化
   ・計算ノードのスケジューリング機能の開発
   ・衛星データ転送の削減処理の開発

②東アジアの土地被覆変化抽出の傾向分析

  ・20年間のNOAA/AVHRRデータの傾向解析
     時系列NDVIとTS(地表面温度)を用いて地表面変化傾向について解析し、
     都市化は砂漠化など森林減少地域や農業生産を増やした地域などが検出できた。

③東アジアの災害図の作成

  ・雲なし衛星データ作成法
     災害図作成をする際必要とするベースデータ(最近の雲なし画像)作成法に関する研究
  ・航空機データによる地震画像解析
     地震による被害地を短時間に解析可能にするために、オブジェクト概念を用いた研究

④植生データ(NDVI)の析と予測

  1982年から1994年に観測された植生指数(NDVI)にARモデルを適用しモデルの推定を行い、推定値と実測値の関係を調べた。その結果、推定されたモデルは実測値の変動の
97%を説明していることが確かめられた。更にこのモデルを異なった期間、1995年から1999年のデータに、モデルの当てはめを行わずに適用したところ、予測値は実測値の
変動に良く合していることが確かめられた。これは推定されたモデルの妥当性を示している。

⑤知能情報処理を用いた土地被覆分類

  1.自己組織化マップ(SOM)による土地被覆分類
    赤(Band1)・近赤外(Band2)・短波長赤外(Band6)を用いて10種類の土地被覆に分類可能。
     ピクセル内の被覆種類混在による分類困難な問題も確認。
  2.階層型ニューラルネットワークによる土地被覆分類
     赤・近赤外・短波長赤外を用いて土地被覆分類予測が可能。
     今後、アンサンブル手法など用いて精度向上を検討。