経済・社会グループ
            ベトナムにおける稲作の収量研究



グループリーダー  武井 敦夫


  ベトナムの主要な農産物はコメである。よく知られているフォー、生春巻き、ライスペーパーからも分かるように、コメの出来・不出来がベトナム経済や社会に大きな影響を及ぼす 。
  経済・社会グループでは、研究パートナーであるメコンデルタコメ研究所において、グエン・スアン・ライ副所長と共同で、稲作の収量予測についての研究を実施している。
  2009年8月4日~11日の期間に、東京農業大学国際食料情報学部国際バイオビジネス学科の新部昭夫教授に同行して、調査対象の圃場選定と調査項目調整を行った。また現状についての説明を受けた。



新部昭夫教授(右)に同行して現地調査へ (Can Tho 大学で撮影)

研究に必要な稲作の収量に関する経済データおよび気象データを収集するとともに、衛星(MODIS)から得られるNDVIなどのデータとの結びつけるための水稲栽培技術関係(作物モデルの関連)データを調査した。

研究所のLam研究員(左)の協力を得て 農家のインタビュー調査へ

現地の農家および研究所の協力を得て、経済、社会、気候関係のデータを継続的に収集することになっている。これらを分析することによって、地球温暖化が稲作に与える影響に迫ることができる。

経済・社会グループでは稲作研究を実施し、地球温暖化が農産物に及ぼす影響を探求する。以下の大学とともに研究を進めている。
慶北大学校(韓国:金 忠実 教授)
中国農業大学(安 玉発 教授、馬 俊英 教授)
中興大学(台湾:申 雍 教授)
ハノイ農業大学(ベトナム:ヴィン教授)
フィリピン大学(ロイダ教授、バンタイヤン教授)

経済・社会グループが目的としている地球温暖化が経済・社会に与える影響について、海外のパートナーとともに具体的な研究を進めていく。さらに経済・社会における人間活動が自然に及ぼす影響についても、こうした人々との交流を通じてより高い知見を得たいと考えている。